研究紹介 2008

深海現場計測システムの研究

熱水プルームの挙動に関する研究:物理化学計測法と熱流動モデル

熱水プルームは,地球を取り巻く中央海嶺上の火山性の熱プロセスによって形成され持続する. 熱水システムは海水が岩と相互に作用する循環領域から構成されている.そして,それによって海水と岩の両方の化学的,物理的特徴を変化させる. 変化した海水(熱水流体)は,熱水噴出孔域で海洋中へ放出され熱水プルームを形成する.熱水流体は密度平衡に達するまで冷やされ,上方に対流していく.それらが密度平衡に達する位置では,流動によって移流する.中立的に浮力があるプルーム層は数kmオーダーの長さスケールを持つ.つまりそれは,海底で噴出孔の存在場所を見つける手段となる. 熱水プルームは周辺海水とは異なる物理化学的特性を持つため,噴出孔直上やその上層を探査することができる.熱水プルーム中の熱と粒子は,容易に測定できるパラメータである.これらのパラメータは通常,周辺海水と比較して高い.これらの特徴は,何百キロも離れた場所においても探査可能である.しかし,熱水プルームの分布や強度は,時空間的に可変である.私たちは大規模あるいは小規模観測を実施し,量的に捉えることによってプルームモデルと比較を示す.これらの結果は,プルームの振る舞いを理解するのに役立つだろう.本研究では,さらにこれらの結果に基づいて,熱水プルームの新しい物理化学的な観測方法を開発する.

図A.観測グリッドパターン(上)と潮汐フェーズ等の要因を補完した4次元 マッピング法によるデータの再構成(下)

  • 参考文献:
  • [1] E. T. Baker and T. Urabe, J. Geophysical Research, 101, 8685-8695 (1996).
  • [2] C. A. Hier Majumder and D. A. Yuen, Phys. Fluids, 16, 5, 1516-1531 (2004).
  • 共同研究先:
  • 海洋研究開発機構